百五十年の命に寄せて

避けられない温暖化の波がここ岡山県最北部にも来たのです。宿の庭の樹齢150年のクロマツが松食い虫でここ三週間あまりの間で、あれよあれよと言う間に、息も絶え絶え葉がまっ茶色になってしまいました。

伐採前夜の松の木のシルエット。宿と一緒に。
伐採前夜の松の木のシルエット。宿と一緒に。

松食い虫とは、正式にはカミキリムシの一種の体内に生存するマツノザイセンチュウという1ミリ程のミミズ状の虫が松に入り込んで枯らす事です。カミキリム シが松の葉を食べ、その時にこの虫が松に入り込んで松の幹の中で爆発的に増殖して松をあっという間に枯死させるのです。松の木以外には害がないそうです が、避けられない自然現象と同じで、一度入り込まれたらそれまでということ。北米からきた外来の病気で本来は暖かい所、日本では平野部等にしか生息してな かった病気です。ここは標高600メートルも有る、涼しい土地です、それなのに!!

ベンチとして生まれ変わった切り株。背後にはもみじと剣山。
ベンチとして生まれ変わった切り株。背後にはもみじと剣山。


昨日、その松を伐採しました。特大のレッカー車、大型トラック、専門の作業者6人を動員しての大作業でした。
葉が茶色くなった松は、立っているのも辛かったでしょう。人にとっても、枯れた枝が落ちたりの事故があったら大変です。わずかな時間でトラックに積み込まれて行ってしまいました。
150年、本当にお疲れ様でした。築90年の宿を見守ってくれていて本当に有り難う、そして、庭には松の切り株がベンチとして使える様、残して居ます。これからも宿の庭のシンボルとして、見届けていて下さい。お庭、きっと素敵にしていきますから。。。