古民家民宿千屋アウトドアハウス、この宿のこれから

2010年の前回「この宿のこれから」より9年経ち、社会情勢も変わり、私も先日61才となり、これからどう生きようかと考え、新しく「この宿のこれから」を記載致します。

 

最近、台湾・香港などの海外からのお客さま、徐々に増えてきました。失礼ながら一昔前と違い、大変丁寧で礼儀正しい方が多くて驚いております。私どもにとっても、地元新見の観光の魅力について、新鮮な見方を教えていただきました。私どものような少し変わった宿に来られる方々は、以前より日本人のお客さまは旅慣れた方が多かったのですが、海外の方々もその様な方が増え、この観光地でない新見でもより地域を知りたいと思われる方がぐっと多くなってるよう感じております。

 

私どもは、この9年間、地域との共生を重視することと、私どもがしていること・目指していることの情報発信を積極的にして参りました。既に宿は地域と共生し、またそれでないと継続できないものになっています。

 

これからは情報発信を一段落させ、今まで同様宿として無理なく「自然体で」お客さまをお迎えすることはもちろんのこと、今後はお客さまにとってより「印象に残る宿」になるように精進していきたいと思います。

 

また、危険を伴う本格的洞窟探検は徐々に控えていきますが、それに代え、この希有な新見市南部の石灰岩地帯のおもしろさをもっとお伝えしていければと思っております。

 

2019年秋

鈴木章弘


2010年記載の「この宿のこれから」

 

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岡山県新見市、古民家民宿千屋アウトドアハウスは、『日本の田舎の素朴さと、日本のありのままの自然を楽しんで頂く』事を目的として、古民家を活かした宿を、1995年にオープンしました。

 

バブルの頃、日本のレジャーは、豪華なホテルやゴルフ場などが繁栄し、日本全国の観光地は同じ様な状態でした。古民家宿を始めるなんて、全く一般的でない頃でした。

 

時が経ち、2010年現在、日本のレジャーはある意味では成熟したと思われます。

 

しかし、一方、主に外国人富裕層向けに、日本のバブルの頃を思わせるレジャーの動きがあります。


また、田舎に目を向けると、再度、日本全国同じ様な状態で、

農村・山村・漁村を舞台としたレジャーが安っぽく不自然に林立しております。

これは、形こそ違えど、バブルのときと同じ「金太郎アメ的」レジャーの氾濫と思えてなりません。

 
この宿では、それらのレジャーとは一線を画し、

これから特に”自然体”をキーワードに、地域のオリジナリティーを最大限生かし、

古民家を宿として活かしながら、地道に自然体で、地域の方々と共生しながら、継続して行きたいと思っております。                              

2010年秋

鈴木章弘